のびのびと生活

のびのびと生活

達成していくという意志力が弱く、中途半端な生き方をしてきたと言えるかもしれません。また理論や知性より情で動かされてきた感じがします。人から真剣に何か懇願されると、自分の状態はそっちのけでそちらを優先してしまいます。そんな私が、考え方との出会い以降、心がけているのは、「物事を直視する」「眼差しを磨く」の二つのテーマです。物事から引いた姿勢ではなく、それに対峙し、自ら適切な判断をしていこうという心構えによって、こうした自分の欠点が、矯正されてきたように思います。考え方を知ったことの最大の財産は、人を広く受け容れられるようになった点でしょう。会社の部下に関しても、かつては要領が悪い、自己PRが下手、自分が自分がと前面に出たがる、規則を重視して融通がきかないなど、悪い側面を見がちでしたが、今はそれぞれの持ち味に目が向くようになり、肯定的に人物が見られるようになってきました。また企業社会にいると業務遂行能力が人間の価値のすべてのような誤った人間観をもちやすいのですが、考え方はそうした誤りから救ってくれる存在なのです。

 

考え方は、自己改革だけでなく、組織の改革、人間関係の改善といった他者との関係の改善の知恵も備えている。

 

 

その基本は「あなたが『囚われ』から解き放たれ、のびのびと生活をすれば、周囲の人たちとの関係は自ずから好ましいものになる」ということだ。人間関係のトラブルを私たちは、とかく他人のせいにしがちだ。もし相手に原因の多くがあるとしても、あなたが囚われた状態に気づき、その「囚われ」からの解放の方向に向かうなら、それほど深刻な状況を生み出すことはなくなる。つまりあなた自身が、考え方の知恵を身につけ、「囚われ」への気づきを糧として生活していれば、対人関係の多くの問題もしだいに氷解していくというわけだ。これに加え、相手の違いをよく理解し、その違いによって私たちの社会は豊かで味わい深いものになっていることを知ることになる。